幸運の手紙

幸運の手紙、というのが流行りました。
30年以上前のことです。
不幸の手紙の逆バージョンで、手紙が来ると幸運が訪れる。
手紙をもらった人は5人に同じ文面の手紙を出してあげましょう。
というヤツです。
実際に幸運が訪れるわけではないのでしょうが、
そんな手紙が来て悪い気はしません。
この幸せな気分を、次は友達の5人に分けてあげられるわけです。
子供の話ですから切手を貼って送るわけではなく、教室の机にいれるだけなのでお金も掛かりません。
悪いことは何一つありません。
純粋な善意からの行動ですが、それはすぐ先生に禁止されました。
チェーンメールというものの仕組みや存在を知ったのは、それからずいぶん経ってからでした。

中味がどうであろうと、回ってきた手紙を次に回してはいけません。

そんなことは常識だと思っていたんですが……